蔵元写真館「追憶」-4



「委託加工の仕込」    昭和5~6年(1930~31)


小作として稲刈りを終えると、藁半紙に『味噌の委託加工承ります』と書き、三河一帯を自転車の後ろに広告を縛り、妻シヅエと共にまわった。
各村々では、変わった事を始めたものだとか、そんな商売が成り立つものか、持ち逃げするのだろうと言われた。
だから、商売の前にまず信用されるのが第一の苦労であった。


有ること難し。 店主


第七回 味噌蔵ひとなる祭 開催決定

ちょうど1年前の第六回 味噌蔵ひとなる祭では、蔵で初となる結婚式を開催しました。
100人での味噌仕込みなど桝塚味噌としても新たなチャレンジがいっぱいでした。
・・・それからちょうど1年後の本日、みなさんにうれしい連絡があります。
来月5月27日(土)に、第七回 味噌蔵ひとなる祭を桝塚味噌の蔵にて開催します!!
蔵の中での映画の上映会、味噌仕込み、音楽会など様々なイベントを考えておりますので詳細のアップをお楽しみにお待ちくださーい!



https://www.facebook.com/masuzukamiso/videos/1975731585983712/


【第六回 味噌蔵ひとなる祭~蔵婚~】
動画は、昨年の第六回 味噌蔵ひとなる祭~蔵婚~の映像です。


有ること難し。 店主


蔵元写真館 「追憶」-3



「シヅエ結婚前」    昭和2年(1927)


上郷村桝塚の村外れ、貧しい小作の11人家族の長男清市にも春は来た。
昭和3年春、矢作村の神田より清市に縁談話があり、両家の親の同意のみで事はトントンと進み、シヅエと婚姻となった。
19歳の新妻シヅエは、結婚式の当日初めて目にする新郎清市を見て、「ああ、これが私の旦那様か。」と恋心も無く、しげしげと不細工な大柄な清市を見つめた。しかし、小作ではなく八反(はったん)の田を持つ自作農家へ嫁ぐと教えられてきた彼女は、別段生活の心配はしていなかった。


有ること難し。 店主