材料を集める

大桶を新調するといっても「はい、どうぞ」とはいきません。まず、山から大桶の材料となる杉の切り出しから始まります。

愛知奥地の山林で、大桶の材料となる杉の切り出しを行いました。

我々が一本の桶を仕上げる為に必要な板材は70本以上。森に1割もないという、桶材の為に選ばれた樹齢80年以上の木からでも、材料となる赤身の板目材は2、3本しかとれません。

多くの自然に支えられ、我々は材料を手にする事が出来ます。

そうして森から切り出された板材も、すぐに使用されるわけではありません。
よりよい状態となるように、隙間を空けながら積み上げ、半年間、自然に乾燥をさせます。
味噌と同じように、ここでも待つという行程があるのです。