加工し、木桶を組み立てる
夏を越え、順調に乾燥した材木たちの加工し木桶を製作します。
ここで、材木を確認し歪みや、割れがないかを確認。
もちろん、割れなどがあると使用ができませんので、最初の材木確保の段階では、これらを読んで数に余裕を見ています。
ロスを無くすことは出来ない事こそ「自然」なのかもしれません。
ひとつひとつの部品を丁寧に作り、我々の味噌蔵へとはこびます。サイズが大きいため、現地組み立てになるのです。
土台、横板、そして箍(たが)締めと 慣れた職人が組み立てます。
一年近くの月日を経て、遂に平成の大桶が完成です。
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量比で20%の乾燥を目安に半年の期間をかけて寝かされた杉材。
加工にの前に歪んだり割れたりした材木をよけます。ここで1割以上の材木がのぞかれます。
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選ばれた杉材を順序良く加工してゆきます。この材木は木桶の壁となるものです。表面をやすり、整えています。
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節がそのままだと、節穴を通して中身が漏れてしまう事があります。あらかじめ節をくりぬき、杉の棒材を栓のようにして穴を埋めてゆきます。
釘などは使いません。職人の技です。
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揃った部品を我々の蔵へと運びます。組み立ててしまうとその大きさから、搬送が困難となるため部品のまま運び、蔵にて組み上げるのです。
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土台の上に底板を組み立てます。無駄な作業は許されません。なにより段取りが大切です。
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横板を順序良く組み立てます。
「手際がいいですね。」と問いかけると 「段取り八割、作業二割」 との答えに納得。
組み立てに先立ち、予行演習も行ったそうです。
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横板を立てたら、箍(タガ)を締めます。大人の親指ほどもある箍を何本も使い締め込みます。
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木桶の胴の具合を確認しながら、すべての箍がしめられました。
ついに平成の木桶の完成です。