
Q:桶・蔵ごとに味は変わりますか?
味噌にとって環境にいい桶はどこですか?
今年も残すこと数日になりましたが
いかがお過ごしですか
『蔵 頭』 です
前回より
よくある質問についてお話しています。
今後味噌をお使いになるときに何かの参考にしていただけたらと思います
では 今回の質問です
Q:桶・蔵ごとに味は変わりますか?
味噌にとって環境にいい桶はどこですか?
A:当社には味噌蔵が15蔵あり、桶の数は大小合わせて400本もあります
それだけたくさんの数があると出来上がりの味噌も同じものはできません。
その辺りのことについてお話ししたいと思います
いつも食べていただいている味噌
毎回同じになるように工夫を凝らして製造しているのですが
同じ味噌が出来上がることはほぼありません。
そもそも原料である大豆は毎年出来栄えが違いますし
使用する時期によっても違いが出ます
収穫したときには柔らかいのですが月日がたてば乾燥して硬くなります
味噌は1年中仕込みをおこなっているため季節による仕込みの状態の違いがあります。
しかも私たちの味噌は天然醸造です
熟成している蔵の中はエアコンなどの空調設備はありません
夏は暑く、冬は寒い状態で熟成していきます
原料の大豆の状態も違っていますし、仕込む時期によっても変わってくるため
桶や蔵によっても味の変化は見られます
そんななかでもどこがいいのか
桶にとって熟成するのにいい場所はどこかといいますと
瓦屋根の蔵の方が直射日光の暑さを防ぐことができます
蔵の中でも道路沿いよりも中に入っていた方がいいですね
となると
見学に来られた人はわかると思いますが
当社の真ん中に位置する蔵に
2本並んだ桶 これが一番環境に適した桶になります
左の桶は
当社でわかっているだけで一番古い桶
元治2年 1865年
今から157年前に製造された桶です
右の桶は
今年春にもTV放送されました桶になります
この二つの桶の話は来年にも話していきたいと思います
では 今回の質問です
Q:豆味噌と米味噌 製造方法に違いはありますか?
今年も残り一か月になりました
みなさんいかがお過ごしですか
『蔵 頭』 です
前回より
よくある質問についてお話しています。
今後味噌を使用される時に何かの参考にしていただけたらと思います
では 今回の質問です
Q:豆味噌と米味噌 製造方法に違いはありますか?
A:この2種類の味噌 色の違いはありますがはたして製造方法に違いがあるのか?
解説していこうと思います
豆味噌と米味噌
大豆を発酵させるのに豆味噌は大豆に麴をつけた豆麹を使い
米味噌は米に麴をつけた米糀を使います
原料の部分で違いはありますが
大きく違うところは 大豆の蒸煮方法です
豆味噌は大豆を蒸します
それに対して
米味噌は大豆を煮ます
蒸すと煮るとの違いですが内容はまったく違うので解説しますね
豆味噌は色が赤褐色ですね
豆味噌は熟成期間が長いため色が濃くなるのですが
大豆は蒸すと色が赤くなるのです
米味噌の場合は色を赤くする必要がないため大豆を煮ます
色は白いままの状態です
ふたつを比べると栄養価的にも大きく異なります
豆味噌は蒸すため 栄養分が大豆の中に濃縮されますが
米味噌は煮るので栄養分が煮汁と一緒に流れ出てしまいます
このことからも豆味噌の栄養価が高いということになります
米味噌は煮た大豆に米糀、塩、水を加え混合します
豆味噌は蒸した大豆に麹菌を付け味噌玉にしたものに塩と水を加え混合します
その後、味噌は熟成に入ります
熟成期間は様々ですがこうして出来上がった味噌が商品になっていきます
それぞれ特徴を生かした味噌を味わってみてくださいね
それでは
次回もお楽しみに