2001年02月20日


大桶を見ると、その大きさに目が行き、見上げてしまいます。
しかし、その大桶は、十数本の輪切りにした木の上に乗っています。
大桶が、長持ちするように風通しを考え、また桶漏れがあったら、
すぐに分かるようにと、乗っているのです。
蔵では、輪切りの木の上に、桶を乗せることを「盤木(ばんき)をかう。」
と言います。
その高さは、蔵人の胸板の厚さと同じです。
もしも、桶漏れが出た場合、胸板の厚さがあれば、
桶下に入ることができるからです。
大桶は、そんな蔵人達に守られているのです。
胸板の厚さなんて、素敵ですね。

「寒明けの 桶間に匂う 麹棚。」
               辰


寒仕込み(踏み込み)西蔵にて