2021年09月24日

蔵頭ブログ-16


みなさん
こんにちは

『蔵 頭』 です

最近涼しくなってきて
秋を少しずつかんじているところです

今回は
発酵食品の賞味・消費期限についてです



最初に
発酵食品は微生物によって変化しているから
腐らないんじゃないの?
なんて声も聞きますが
発酵食品でも腐ることはあります

味噌や醤油のように塩分が多く含まれたり
アルコールが含まれているものは腐りにくいですが
糖分が多い甘酒なんかは腐りやすいです

例えば味噌の場合
いくら塩分が含まれているとはいえ
空気に触れると酸化し、味噌の表面にカビがでてきます。
でもその部分だけしっかり取ってしまえば使用できるので
カビが発生したからといって食べられないことはありません。

とはいえ
食べられるかどうかは個別に判断する必要があります
漬物のキムチなんかは時間が経つにつれてどんどん酸っぱくなります
そのほうが好きな方もいらっしゃいますし鍋に入れれば問題ないです。

そこで一つの基準になるのは
「賞味期限」と「消費期限」です

●賞味期限
「保存方法を守れば期間内ならおいしく食べられる期限」
ただし期限が切れたからと言ってすぐだめな訳ではありません。
例えば日本酒なんかは賞味期限がなくて製造日だけが表示してあります
アルコール分が多いお酒は保存方法さえしっかりすればいつまでも飲むことができるからです。

ワインも何十年前のも売られてたりしますもんね。
ただ時間が経つと味や色が変化してきます
今ではおしゃれな瓶が多いので遮光に弱いため色が変わりやすいです
冷暗所において置けばOKです

●消費期限
「期限を過ぎたら食べないほうが良い期限」
保存方法を守った場合に安全に食べられる期限
弁当やサンドイッチなど傷みやすい食品に表示されています

それぞれおいしさ・安全性を約束した基本的な期限で
食べられないわけではありませんが
消費期限はしっかり守ったほうがいいかなと思います。

ちなみに味噌は冷凍庫に保存すれば、かなり長くOKです
保存に困ったらすぐ使用する分は冷蔵庫へ
すぐ使わない分はラップして冷凍庫へ保存してください

次回は味噌の種類についてお話します
お楽しみに


2021年08月06日

蔵頭ブログ-15


みなさん
残暑の候 いかがお過ごしですか

『蔵 頭』 です

今回は発酵と熟成についてです

発酵と熟成って いったい何が違うの?
どちらも微生物が関係していて・・・
名称は違うけど一緒の意味ではないの? とか・・・

では、豆味噌で考えてみましょう!!



味噌の原料である大豆を蒸煮して
麹菌を付けます
ここではまだ発酵も熟成もしていません

麹菌を付けた大豆を室と呼ばれる温度管理ができる部屋に入れます
ここで麹菌にとって活動しやすい温度(30℃~35℃)に保ち
2日間過ごします



この室の中にいる2日間で麹菌はたくさん菌を増やそうとします。
菌を増やしている状態、これが発酵になります。

今度はたくさん発酵して増えた麹菌(味噌玉)に
塩と水を加えてしっかり混ぜます。
混ぜたものを木桶の中に投入します。
重石を乗せて味噌になるまでの約2年間
これが熟成になります

発酵は微生物により菌が増えます。
熟成も微生物が出す酵素のおかげで熟成が進むので
どちらも微生物による働きでおこなわれますが
なんとなく意味が違いますね

なので味噌に関しては
発酵して熟成させた物になります

発酵や熟成によって食べ物がおいしくなるという意味では
どちらも人にとって有益で大事なことなんです

今回も微生物に感謝して
発酵食品をおいしくいただきたいと思います


次回は賞味・消費期限についてです
お楽しみに


2021年07月21日

蔵頭ブログ-14


みなさん
暑い日が続きますが、いかがお過ごしですか
『蔵 頭』 です

今回は
発酵と腐敗について
お話しします

なんとなくわかっていても
違いというと案外難しいです



たとえば 納豆
納豆は腐っているんだよね?
なんてことをよく聞きます。

実は納豆
腐っているのではなく発酵しているんです

では,発酵と腐敗の違いはといいますと
『どちらも微生物の力により物質が変化したもの』
それが私たちにとって有益なものであれば発酵、有害なら腐敗となります

でもその線引きも曖昧なんです
納豆は発酵食品で体にいいものですが
人によっては悪臭で不快だったりします



人の都合や主観により捉え方も変わってきますが
微生物の力によって変化し、食しても体の中で悪さをするどころか栄養価を満たす働きをするものは発酵
逆に体に害を及ぼすものは腐敗ということになります。

微生物に助けてもらっていることはたくさんあります
発酵も腐敗も紙一重です
上手に微生物と仲良くなりながら生活していきたいですね

次回は発酵と熟成についてお話します
お楽しみに


有ること難し。 店主


2021年06月28日

蔵頭ブログ-13


みなさん
雨で憂鬱な梅雨時ですが
いかがお過ごしですか

『蔵 頭』 です

今回から味噌や発酵についてのお話をしたいと思います

発酵食品と聞いて
みなさんは何を思いますか?

世界中にはさまざまな発酵食品があって
あんなものからこんなものまで
おいしいものから癖のあるものまで
たくさんつくられています



例えば
私たちが作っている味噌・醤油
大豆を原料としているものとしていえば
納豆もそうです

ほかには
チーズやヨーグルトなどの乳製品
魚醤や鰹節などの魚を原料とするもの
ハムやソーセージなど肉を原料とするもの
キムチ・ぬか漬けなどの漬物類
ワイン・ビール・日本酒などのアルコール類と
各種の発酵食品がそれぞれの国や地域で発達しています

では どうしてこんなことが起こったのか?

いまでこそ食材等を保存するのに
冷蔵庫がありますが
それが発明される前は
塩漬けや乾燥などの方法で保存してきました
そんな中 食材に酵母やら乳酸菌やカビなどが生えて
始まりました
発酵の歴史 微生物の力は本当にすごいものです

いまでは偶然ではなくおいしい発酵食品ができるように
どの業種も安心・安全に製造していることでしょう

では微生物に感謝しながら
今日は納豆と漬物 そして
おいしい味噌汁を作って食べたいと思います!!

次回は発酵と腐敗についてのお話です
よろしくお願いします


有ること難し。 店主


2021年05月18日

蔵頭ブログ-12


みなさん
暖かい日が続いていますが
いかがお過ごしですか

『蔵 頭』 です

前回は
私たちの味噌造りのこだわり
木桶での仕込みについてお話しました

今回のお話はもうひとつのこだわりについてです

こだわりのふたつめ
それは
天然醸造です



醸造方法にはふた通りあって
速醸方法と天然醸造があります

暑くてじめっとしている時期(日本の梅雨のような)は
よくカビが生えると思います
そんな状態は味噌にとって発酵するのに好条件で
蔵の中を温かくし湿気を保つ事で早く味噌を造る方法が
速醸方法

とは反対に
温度管理をせずに
天然の状態 暑い時も寒い時も空調設備を使わずに
そのままの状態で熟成をおこなう方法を
天然醸造

では 何が違うのか?
速醸方法の味噌は麹菌や酵母が一番働きやすい温度だけで熟成するため
ある一定の菌だけが発酵をおこない香気成分や旨味成分の種類が
少なくなります
しかし天然醸造の場合 四季のある日本の中で一年を通じて
低温から高温まで幅広い温度変化のなかで発酵がおこなわれます
そんな中、温度が高いときに活動する菌や低いときに活動する菌など
さまざまな種類の菌が味噌の中で発酵するため
香気・旨味成分が豊富で風味豊かなおいしい味噌になるのです。

速醸方法にはいい面もあります
低コストで大量生産が必要な大手メーカーなどは
熟成期間を短くし、回転率をあげ
狭いスペースで大量につくることのできる方法を選びます。



しかし
私たちにその必要はありません
なぜならここにはほかの味噌屋にはない
たくさんの大きな木桶とそれを置ける蔵があるからです
大手に比べ生産能力では劣りますがそれを目指しているのではなく
じっくり、ゆっくりおいしい味噌になるように育てていっているのです

味噌屋の桶が木から金属へ変化し
天然醸造から速醸方法に熟成状況も変化していく中

私たちは
木桶での天然醸造にこれからもこだわり守り続けていきます
是非 このような環境で育てた味噌をご賞味ください

蔵頭ブログを始めて一年が過ぎました
毎回楽しみに読んで頂いている方 ありがとうございます
これからも 蔵頭としてブログを続けていきますので
引き続きよろしくお願いします


有ること難し。 店主