2021年02月15日

蔵頭ブログ-9


いつも読んでいただいてありがとうございます

『蔵 頭』 です

今回は前回に引き続きのお話です

OKですか?
いつもありがとうございます



前回は 
木桶から金属(ステンレス)の桶に変わってきている話をしました。
もちろん桶を使うのは味噌屋だけではありません
酒屋もそうですし醤油屋も使いますね
しかし桶を使う職種はほとんど木の桶から金属に変わってきています。

理由は・・・
こんな大きな桶を作れる桶職人さん
不具合が出たときに直してくれる桶職人さん
もういません


木桶を使い酒・醤油・味噌を造っていくのはとても大変です
そこで扱いにくい木桶から扱いやすい金属の桶へ・・・
木桶の需要が無くなり桶職人さんは仕事が無くなり・・・

でも木の桶はすごいです
木は熱の伝導がゆっくりです
気温が変化してもそんなに木桶の中の味噌は温度が変わりません

家もそうですよね
鉄筋の家より木の家のほうが暖かくて涼しいですもんね

木桶の中の味噌がゆっくり熟成できるように、
美味しくなるように 環境を整えています



環境と言えば
蔵の中
音楽をかけています
作業する蔵人が気持ちよく仕事をするため?
それもあるかと思いますが
味噌に聞かせているためでもあります。

私たちが味噌づくりをしていく上で
心がけていること
それは
『味噌は造らない 味噌は育てるもの』

おいしい味噌に育っていけるように
よりよい環境をつくっていくのも蔵人の仕事です

そんな環境の良い場所で出来上がった
味噌をご賞味ください

次回は
桶の寿命についてです


有ること難し。 店主


2021年01月21日

蔵頭ブログ-8


新年あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします

私は野田味噌商店で味噌の製造責任者をしています
『蔵 頭』 
の高橋です



今回は桶についてお話します

桶といったら
みなさんはどんなイメージを持ちますか

材質は木で・・・
大きさは大人の2倍以上で・・・
私たちが仕込みに使っている桶は
もちろん 材質は木です
木の種類はと言うと『杉』の木を使用しています
杉の木は 水や害虫に強い事
日本には杉がたくさん育っていたことが関係しています

蔵頭は
花粉症のため
憎たらしい木ではありますが
桶には何の落ち度もありませんから許してあげましょう
木桶の大きさは2m50cm
ジャイアント馬場が入っても隠れてしまいます
アンドレ・ザ・ジャイアントもギリギリ隠れますね
今で言うと 八村塁も隠れます
*ジャイアント馬場 209cm アンドレ・ザ・ジャイアント 224cm  八村塁203cm

そんな大きな木桶が日本全国の味噌屋で使われているかと
思われがちですが・・・・・



実は違うんです

日本には数千件の味噌屋さんがありますが
木の桶を使って製造されている味噌に量は
全体の
5%
しかないんです

因みに
ほとんどは金属(ステンレス)の桶で醸造されています。
しかも
2mを越える大きな木桶は数件でしか使用されていません。
こんな貴重な大きな桶
蔵にはがこれ以上置けないくらい置いてあります

是非 見に来てくださいね

次回も 桶の話し Part2 です
山口百恵は
そう
プレイバック です


有ること難し。 店主


2020年12月22日

蔵頭ブログ-7


みなさん
すっかり寒くなってきましたが
如何お過ごしですか

野田味噌商店の
『蔵 頭』
高橋です



今回は
味噌の仕込みについてです

仕込み?
酒造りの世界では寒仕込みといって
寒い時期に仕込みをおこなっていますね

これは
寒い時期だと「雑菌が少ない」、「温度を下げるのが容易なこと」が理由です
*最近は管理能力が上がった影響もあり通年で仕込む酒屋も増えてきましたが
ただ私たちは味噌の仕込みは1年中おこなっています
味噌屋になる前は酒造りをしていたので最初びっくりしました。

理由は
味噌の品質(味・香り・色)は
熟成によって違いが出ます

今年は寒いから仕込みを1ヶ月やめたとします
月日は流れ 2年後 味噌を出荷する時に前回出した味噌と今回出した味噌
1ヵ月も熟成期間が違うと全然違う味噌になってしまいます。
同じ商品なのに色が違ったり 味が違ったり・・・

 
すごく美味しい味噌を造るのは目標でもあります
でも
食品メーカーとして
たまに美味しいものを作るのではなく
常に安定して、美味しい味噌を作らなければなりません
NO.1ではなくて only one です


みなさんに安心して食べてもらえるように
これからも味噌を造り続けていきます

味噌造りには終わりがないんです
この地方は三河なので尾張ではないですが・・・

次回は仕込みに使われている 木桶についてお話しますね
OK(桶) ですか?
では 次回お楽しみに!


有ること難し。 店主


2020年11月10日

蔵頭ブログ-6


みなさんこんにちは

最近 赤丸急上昇中の
『蔵 頭』といえば
いつもお読みいただきありがとうございます
高橋です



今回は蔵頭の仕事についてです

みなさん
興味が有りますよね そんなに無いかもしれませんが・・・
仕事と言うと大袈裟ですが
気をつけていることです

味噌の原料は大豆です
大豆 毎年同じように出来ればいいのですが
残念ながらそうもいきません
雨が多かったり、少なかったり ラジバンダリ
暑かったり、寒かったり ラジバンダリ

大豆を使用する時期も関係します
収穫時期の早い時期には軟らかいですが
1ヶ月・2ヶ月と遅くなっていくと乾燥していき
固くなって行きます。

そんな日々 大豆の状況が変わっていくなか
職人のすることは まず大豆を噛んでみます
大豆の硬さに変化があるかを確認します

そして
気温 湿度 水温等を考慮しながら
大豆を水に漬ける浸漬時間を決めているんです
時間にして数分の違いですが 蒸し上がりの大豆はすごく変わってきます

どんなときも
蒸し上がった大豆が同じような状態になるように・・・
職人の一番大事なところです

蒸し上がった大豆はそのまま使うのではなく
握りこぶしほどの大きさに大豆を固めて
そのまわりに麹菌を生やしたものを味噌玉といい これが豆味噌の原料になります

さまざまな状況により原料の大豆が変化しようとも
わたしたちは それに対応し いかなる場合でも
美味しい味噌にするために 日々がんばっております

次回は仕込みについてです。


有ること難し。 店主


2020年10月26日

蔵頭ブログ-5


みなさんこんにちは
最近 世間をにぎわせています
『蔵 頭』といえば
ご無沙汰しています
高橋です

今回は
味噌の苦手なものについてです



みなさん
苦手なものはありますか?
誰でも一つは苦手な物があると思います
蔵頭は
虫とゴマが苦手です

味噌にも実は苦手な物があるんです
それは何かとたずねたら
日光と空気です

最近は家庭でも味噌を造っている人がちらほらいると思いますが
気をつけてくださいね。



さすがに仕込んだ桶を外に置く事は無いと思いますが
窓際など陽の光が当たるところは要注意です

味噌が黒くなっちゃいます
それと同時に風味も落ちて品質が悪くなります
また空気に触れると酸化しカビが発生する原因になります

なので 蔵の中は日の光が入らないように暗くなっています
蔵の中に入るとくらっとしますよ!



普段は味噌蔵を開放していませんが
月に一度の味噌の学校では味噌造りができて
蔵の中も案内しますので
ぜひ遊びに来てくださいね

次回は蔵頭の仕事についてです。


有ること難し。 店主