2021年04月22日

蔵頭ブログ-11


みなさん
ご機嫌いかがですか?

『蔵 頭』 です。


日本全国にはたくさんの味噌屋があります。
味噌も多種多様で
その種類・製造方法・仕込みに使用する桶・熟成方法と
どのメーカーも会社の特徴を生かしつつ製造をおこなっています。

そんななか
私たちにしかできないこと、
他の味噌との違いや私たちが表現した味を醸すためにおこなっていること
私たち桝塚味噌のこだわりをご紹介します。




ひとつは木の桶を使って味噌を造ること
しかも高さ3m弱にもなる大きな桶で・・・
木の桶で味噌造りをおこなっているのは日本全国を見ても数%
ましてや私たちが扱っている大きな桶になると
わずか数十件しかありません。

ではなぜ 木桶が良いのか?
木は断熱性が良く、桶内部の急な温度変化を緩和してくれます
味噌・微生物にとって急な温度変化はよくありません
また 味噌を木桶に仕込むと木桶の内部に微生物・酵母・アミノ酸等が浸みこみます
金属のタンクの場合は洗うと有用な微生物まで洗い流してしまいます
しかし 木桶は水洗いですし木質内部まで微生物が入り込むため洗っただけではなくなりません
これらの微生物は次の仕込みのときに発酵熟成の手助けをしてくれます。

効率のことを考えると木桶を変えることは
ひとつの策であるのかもしれませんが
手間隙をかけてでもこの木桶の伝統と味は
僕らが守っていかなければならないものです。
一度失ってしまうと戻ってくることができません。

次回は
私たちが味噌づくりに欠かせないもうひとつのことについて
お話しします どうぞお楽しみに!


有ること難し。 店主


2021年04月13日

蔵元写真館「追憶」51


委託加工の請負は仕込み桶の回収から始まります。
愛知県、岐阜県一円の農家から収穫した大豆と仕込み桶は最大一万数千件になりました。
販売用の味噌の出荷も順調に増えましたが、全て桶売りでした。
これ以降販売の主体はパッケージ入りに変わっていきます。



回収した委託加工の桶の荷下ろし風景
味噌の出荷作業風景(1960~1965)


有ること難し。 店主


2021年03月27日

【2021年】 5月度みその学校~手作りみそ教室のご案内



こんにちは。桝塚味噌の野田です。

2021年5月度の手作り味噌教室の開催日が決定です!
昨年秋から開催してきた「みその学校」@桝塚味噌も5月を最後に夏休み(6~9月)の予定です。

「みその学校~手作り味噌教室」の開校日は5月15日(土)
そして、東京・代々木での手前みそ教室の開催日は、5/16(日)
*コロナ対策は継続しながら開催させていただきます(@桝塚味噌ではリピーターの方は材料の直売店での引き渡しも可)

発酵や味噌作りに興味ある大人の方はもちろん、お子様と一緒に自分たちの手で大豆を潰して味噌を仕込むという貴重な体験をお楽しみ下さい。

では蔵人と一緒にみそを学んで実際に手前みそを仕込みましょう!

*仕込む味噌は「豆みそ」と「米みそ」から選べます。(詳しい違いは下の方に記載してますのでご確認下さい)


【2021年】 5/15(土)みその学校~手作りみそ教室@豊田/桝塚味噌
内容 申込みhttps://temaemiso-susume.com/event/3463/


【2021年】5月16(日) 選べる!手作りみその教室@東京/代々木
内容 申込みhttps://temaemiso-susume.com/event/3465/


有ること難し。 店主


2021年03月16日

蔵頭ブログ-10


すっかり春めいてきましたね
小春日和のさなかいかがお過ごしですか?

『蔵 頭』 です



今回は桶の寿命についてのお話です。

木の桶はどのくらい使う事ができると思いますか?

5年?
10年?
50年?

実際のところ桶の寿命はわかりません
桶は中のものが漏れるようになると
使うことができなくなってしまいます。

桶の材質は木なので 乾燥してくると歪み
木と木の間に隙間ができ漏れるようになります

しかし使い方次第で長く使えます!
たとえば私たちが使っている味噌桶
熟成が終わり味噌ができ掘り出して空になります

このまま放置しておくと乾燥していきますが
空いたらすぐに味噌を仕込んでいき乾燥する間もあたえずに
次から次へと仕込み続けていくこと
桶は大事に 使い続けることで長く使えるようになります



当社にはわかっているもので150年前に造られた桶を今でも使用しています
機会があれば是非見に来てくださいね

150年も前に桶を造った桶職人さんは
どんな気持ちで桶を造ったのでしょう?
大きな木桶を眺めてそんな想いをめぐらせることがあります。
しっかり造ってもらった桶を150年後の今でも大事に使っています
それはこれからも変わりません
桶職人さんの思いは受け継いでいますよ
と 伝えたいです



そういえば
昨年11月に発売開始しました
限定醸造 蔵頭醤油ですが
皆様方にご好評いただきまして順調に売れております。

中にはリピーターの方もいらっしゃいまして
ありがとうございます。
販売価格は少々高めではありますが
小麦不使用の醤油でクセもなくバランスのとれた味に仕上がっています

刺身や豆腐などに直接かけてもいいですし
色がそれほど濃くないため煮物やうどんに使用しても相性が良いです

現在も蔵頭醤油の仕込みをおこなっており只今 熟成中です
前回よりも少し腕を上げた蔵頭醤油を楽しみにしていただけたら幸いです


次回は『桝塚味噌のこだわり』についてです
お楽しみに!


有ること難し。 店主


2021年03月16日

蔵元写真館「追憶」50


当時はまだのんびりとした雰囲気の会社でした。
事務所前のお地蔵さんは現在も蔵の横に祭られています。
蔵人の休憩所にはダルマストーブがあり、工場用のボイラは専任の担当者が石炭を火力に稼働していました。
ボイラの余熱で焼くサツマイモは絶品でした。



旧本社事務所(1980年代後半まで使用)
南方向からの工場全景(1960~1965)


有ること難し。 店主