2001年09月09日


朝晩の涼しさが、初秋を感じさせます。
風が大豆畑を、「緑の海」のように揺らします。
畑では、大豆の花が萎れているのが目に付きます。
多くの枯れていく花と同時に、その花の子房が膨らみ、枝豆が出来つつあるのです。

枝の一箇所からサイズの違う枝豆が、4つ出ているのを見つけました。
花が、順番に咲いていったのでしょう。
一度に見ると、「こうやって、大きくなるんだよ。」と教えてくれます。

大豆は、2〜3週間をかけて、順番に花をつけます。
多分、種を守るため(子孫を確実に残すため)に、
間隔を空けて咲いていくのです。

「自然」と争うことなく、受け入れて生きているのですネ。


「蝉落ちて 動くこと無く 地の乾き。」 
                   辰


2001年09月02日


9月に入り、大豆畑は、花が終わりの時期になってきました。
そして、少しずつ、秋の音に「あっ。」と感じさせます。
まだ、咲いている花もありますが、
秋の虫の音が、小生の視線を「枯れゆく花」に向けます。

前回「秘する花を知るべし。」と紹介した花も、
今は萎(しお)れ、枯れているように見えます。
でも、よく見ると枝豆の赤ちゃんが、細かい産毛に覆われています。

「秘する花を知るべし。」
そして、「散る花も、花と知るべし。」mmm。
なんとなく、
「むむ無無ムム。」と感じます。


「天の川 夢を語りし 友の逝く。」 
                 辰


2001年08月24日


台風11号も、水不足を解消しつつ、通り過ぎました。

 大豆の花が咲き始めています。
今から2週間程度の間咲きます。
ほぼ成長は終わり、今からは実を付ける時期です。
畑の外からでは分かりませんが、中では今が一番大切な時です。

葉を持ち上げて見ると、可憐な紫色の花が目に入ります。
緑一色の中の紫色は、言葉では表せないほど、美しい。

「秘する花を知るべし。」と世阿弥は能の世界で言いました。
現代人も今、ガーデニングと言って草花を鑑賞しますが、
我々の周りにも、たくさん「秘する花」があります。
是非、気付く心が、ほしいものですね。


「墓参り 辻の地蔵に 花分けて。」 
                 辰


2001年08月19日


いつものように大豆畑に行くと、
一斉に数十羽のスズメが畑の中から飛び立ちました。
雑食性の彼らの食べ物は、葉を食べる虫のようです。
気付くと、畑の上ではツバメも舞っています。

成長点のすぐ横の幼葉に虫を発見。
紋黄蝶かツメクサガの幼虫です。(大豆の害虫と言われます。)
彼らは成長した葉は食べません。
「何処の部分が美味しいのか、知っているんですね。」

そして、その虫を食う鳥達。(益鳥と言われます。)
この程度では、農薬駆除はしません。
自然は、本当によく出来ていますね。
何処から、このバランス感覚は出来たのでしょう?


「村の子の 素直に育つ 地蔵盆。」 
                 辰


2001年08月10日


7月は例年に比べ、降雨量が少なく猛暑でこの地方は水不足が心配です。
農業用水の断水日も増えてきました。水田は水確保のため大変です。
(農)桝塚会の有我(うが)さんは、
「大豆畑は、あんまり(あまり)水が要らんから(要らないから)、
気楽に眺められるネ。」
「しかし、水田の方は、ちょっと心配だァ。」と日焼けした笑顔を見せてくれました。

 大豆の成長する成長点は産毛に覆われています。
それは人間の産毛に似ています。
とても、初々しく、綺麗に輝いています。


「今昔を 語る農夫や 稲の花。」 
                辰