2001年10月01日
秋も本番、木々もこころなしか深緑から濁りを感じます。
朝露の中の大豆畑は、闇の余韻を残す虫達の音と共に、静かです。
外見ではまだ分かりませんが、大豆の枝や葉が茶色になりつつあります。
大豆の枝豆は一段と膨らみを増し、
もう少しで、塩茹でにすると美味しくなるでしょう。
根や茎や葉に貯めた、力を枝豆に集めるのです。
全精力を子孫繁栄のために、枝豆に集中している姿は
死んだ祖母の皺だらけの顔を思い出します。
「土砂降りの 止む束の間の 秋の虹。」
辰
2001年09月22日
大豆の花も終わりました。
枝豆のサヤが大きくなってきました。産毛に覆われていますが、順調です。
昨年は、このタイミングに大雨で畑が冠水し「腐れ」がでましたが、
今年は、台風15号も、たいした影響もなく、無事に過ぎました。
まだ、日本の南の海には台風があります。
サヤの中は、もう、かわいい豆があります。
サヤに守られて、これからどんどん大きくなるのです。
お母さんのおなかの中といっしょですネ。
「月明の 庭にうかれし 陶狸。」
辰
2001年09月09日
朝晩の涼しさが、初秋を感じさせます。
風が大豆畑を、「緑の海」のように揺らします。
畑では、大豆の花が萎れているのが目に付きます。
多くの枯れていく花と同時に、その花の子房が膨らみ、枝豆が出来つつあるのです。
枝の一箇所からサイズの違う枝豆が、4つ出ているのを見つけました。
花が、順番に咲いていったのでしょう。
一度に見ると、「こうやって、大きくなるんだよ。」と教えてくれます。
大豆は、2〜3週間をかけて、順番に花をつけます。
多分、種を守るため(子孫を確実に残すため)に、
間隔を空けて咲いていくのです。
「自然」と争うことなく、受け入れて生きているのですネ。
「蝉落ちて 動くこと無く 地の乾き。」
辰
2001年09月02日
9月に入り、大豆畑は、花が終わりの時期になってきました。
そして、少しずつ、秋の音に「あっ。」と感じさせます。
まだ、咲いている花もありますが、
秋の虫の音が、小生の視線を「枯れゆく花」に向けます。
前回「秘する花を知るべし。」と紹介した花も、
今は萎(しお)れ、枯れているように見えます。
でも、よく見ると枝豆の赤ちゃんが、細かい産毛に覆われています。
「秘する花を知るべし。」
そして、「散る花も、花と知るべし。」mmm。
なんとなく、
「むむ無無ムム。」と感じます。
「天の川 夢を語りし 友の逝く。」
辰
2001年08月24日
台風11号も、水不足を解消しつつ、通り過ぎました。
大豆の花が咲き始めています。
今から2週間程度の間咲きます。
ほぼ成長は終わり、今からは実を付ける時期です。
畑の外からでは分かりませんが、中では今が一番大切な時です。
葉を持ち上げて見ると、可憐な紫色の花が目に入ります。
緑一色の中の紫色は、言葉では表せないほど、美しい。
「秘する花を知るべし。」と世阿弥は能の世界で言いました。
現代人も今、ガーデニングと言って草花を鑑賞しますが、
我々の周りにも、たくさん「秘する花」があります。
是非、気付く心が、ほしいものですね。
「墓参り 辻の地蔵に 花分けて。」
辰
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