
2001年10月19日
大豆畑では、緑一色から、黄色の点在が目に付きます。
ここから、収穫までの間は、ゆっくりと時間が過ぎます。
丸々と新豆を結んだ大豆は、
茎、枝そして葉とゆっくり、確実に、枯れていきます。
あれほど生命力あふれる大豆が、細く、軽くなって行きます。
大豆のように、丸々した新豆を残し、
ゆっくり枯れて生きたいものですネ。
「落ち葉降る 寺の大木 芽を残し。」
辰
2001年10月08日
大豆畑から美味しそうな、枝豆をとってきました。
土の付いたままです。
すぐに大きな鍋で、塩茹です。
素朴な、そして新鮮な味です。
「プル、プル。」と口の中で、薄い塩味と交じり合い、
「ムッ。」顔から微笑みが、滲み出ます。
「ビール、ビールだ。」
至上の喜び。生きてて良かった。
「高値なり 松茸飯の さぐり箸。」
辰
2001年10月01日
秋も本番、木々もこころなしか深緑から濁りを感じます。
朝露の中の大豆畑は、闇の余韻を残す虫達の音と共に、静かです。
外見ではまだ分かりませんが、大豆の枝や葉が茶色になりつつあります。
大豆の枝豆は一段と膨らみを増し、
もう少しで、塩茹でにすると美味しくなるでしょう。
根や茎や葉に貯めた、力を枝豆に集めるのです。
全精力を子孫繁栄のために、枝豆に集中している姿は
死んだ祖母の皺だらけの顔を思い出します。
「土砂降りの 止む束の間の 秋の虹。」
辰
2001年09月22日
大豆の花も終わりました。
枝豆のサヤが大きくなってきました。産毛に覆われていますが、順調です。
昨年は、このタイミングに大雨で畑が冠水し「腐れ」がでましたが、
今年は、台風15号も、たいした影響もなく、無事に過ぎました。
まだ、日本の南の海には台風があります。
サヤの中は、もう、かわいい豆があります。
サヤに守られて、これからどんどん大きくなるのです。
お母さんのおなかの中といっしょですネ。
「月明の 庭にうかれし 陶狸。」
辰
2001年09月09日
朝晩の涼しさが、初秋を感じさせます。
風が大豆畑を、「緑の海」のように揺らします。
畑では、大豆の花が萎れているのが目に付きます。
多くの枯れていく花と同時に、その花の子房が膨らみ、枝豆が出来つつあるのです。
枝の一箇所からサイズの違う枝豆が、4つ出ているのを見つけました。
花が、順番に咲いていったのでしょう。
一度に見ると、「こうやって、大きくなるんだよ。」と教えてくれます。
大豆は、2〜3週間をかけて、順番に花をつけます。
多分、種を守るため(子孫を確実に残すため)に、
間隔を空けて咲いていくのです。
「自然」と争うことなく、受け入れて生きているのですネ。
「蝉落ちて 動くこと無く 地の乾き。」
辰
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